7月から8月にかけ、東南アジアで COVID-19の感染爆発が発生したことで、今月に入って製造業に大きな影響が出ており、トヨタ自動車は東南アジアからの部品供給が滞ったことによる国内工場の稼働停止を発表しました。
(リファレンス:2021年9月ならびに10月の生産計画見直しについて @トヨタ自動車)
 
 このブログで取り上げているSTMicroの動向ですが、8月にマレーシアのムアル(Muar)工場で100人ほどの感染者が発生、現地当局の要請により工場を閉鎖していたとのこと。
 
STMicro Muarは先般の投稿でも紹介しましたが、STMicroのマイコン生産において後工程が集中する重要拠点です。
 
STMicroのマイコンは半導体不足が問題化するなかで、かなり早い段階で枯渇した部品でしたが、なかなか明るい兆しが見えない状況が続いています。
 
 
 あれから一年
 
STM32を安く買えなくなってからそろそろ一年になります。
セール品をアリエクで買うのが私の楽しみの一つで、STM32F031K6T6は10個で500円くらい(送料込み)で買えたので、貧弱なペリフェラルではありますが下手な8bitマイコンを買うよりも良い選択肢でした。
(今では万国郵便条約の料金の見直しなどで送料が上がっていますが…)
 
 去年の今頃、いつも買っていたセラーで売り切れとなり、「そのうち復活するだろ」と気楽に構えていたのですが、異常に高騰した価格で取引されるようになりました。
年末にかけ、業務で調達できなかった方の嘆きが散見されるようになりましたが、今思えば即納でないだけで、リードタイムも短くマシだったように思います。 
(この頃は16~20週以下だったような記憶) 

また、流通在庫は品種によっては豊富だったため、同パッケージの他品種への切り替えなど、軽傷で済む対応ができた時期でもありました。
 
この頃に必要なものを発注していた会社とそうでない会社で明暗が分かれているのではないでしょうか。

私も「あの時調達できていたら…」「上司に睨まれてでももっと騒いでいたら…」というデバイスがいくつかあります。
 
COVID-19が収まらないことには、なかなか正常化は見込めないですね。