ニッケル水素充電池のテスト
電子工作の際に電源としてニッケル水素充電池を頻繁に使っており、こちらの性能を確認してみたいと思います。
ニッケル水素充電池…、現在流通しているのはニッケル金属水素化物電池(Ni-MH)で、製品名でピンとくるのはPanasonicのeneloopでしょう。以下では略してニッ水と呼びます。
定格電圧1.2V(満充電で約1.4V)で、アルカリ電池よりも電圧が低いですが、容量や放電電圧の安定性では優れており、充電して繰り返し使える経済性が最大の特徴です。
あまり電流を消費しない回路であれば、サッと取り出せるAC電源いらずでノイズもないクリーンなポータブル電源として重宝します。
秋月で色々な電池BOXが売られていますので3.3Vのレギュレータを動かしたければ4直(4.8V)、5Vのレギュレータなら6直(7.2V)みたいな感じで使っています。
また、充電池としてはリチウムイオンと比較して安全性が高く、頻繁に発火事故のニュースが流れるリチウムイオンと異なり発火・引火の危険性がかなり低いのもメリットです。
どのメーカーの製品を買うか悩む
ニッ水といえばサンヨー、現在はPanasonicブランドのeneloopなのですが、お値段が高いので大量調達がきついです。
参考にAMAZON価格では4本で ニッ水が売られており、ダイソーのReVoltは110円で買えます。またAMAZONのオリジナルブランド品は8本で
放電実験
500mAの定電流で放電した際の電圧を測定します。
ニッ水でこのような実験をする際は、何Cで充電したか、充電完了からどの程度時間が経過したか、室温何℃か、など細かい条件を揃えなくては比較としてよろしくないのですが、厳密に条件合わせできていないので参考程度となります。
また1.2Vという低電圧源の測定で500mA流すため、コンタクタはケルビン接続すべきですが、都合の良い電池BOXがなくて3Dプリンタで作る気力もないため、板バネ式の電池ボックスで非ケルビン接続で試験します。
さらに、すべて十数回の使用済み品で新品ではないため、特性劣化の影響を受けている可能性があります。
充電条件
電子負荷はSTM32F303CCT6、電圧ロガーはSTM32G431KBT6で製作したものを使用します。
話が脱線しますがSTM32F303CCT6はチップワンストップで安く売られていて(過去形)、10kU価格が3ドルくらいなのに314円(税別)でバラ買いできました。
以前350円だった秋月のSTM32F303K8T6と比べるとUSB使える、IO多い、RAMとFlash多いなどメリットの多い石で気に入っていましたが、COVID-19がすべてをぶち壊したため、このようなささやかな楽しみも奪われてしまったのが残念です。
容量はほぼ公称値通り、内部抵抗(無負荷時と負荷時の電圧の差から計算)は意外にも大差なし、eneloopとamazon basicは容量の差以外は似た特性を示す、といった結果となりました。
電子負荷は0.85Vを一定時間下回ったら自動停止しています。
繰り返し使用における劣化(内部抵抗の増大、容量の低下)は評価できていないため、どれが優れているとは決め難いですが、ネット上の体験談からは寿命はDAISO<AMAZON<eneloopのような価格と比例した関係のようです。
私の用途では1個150円のamazon basicが最もお得のように思えるので、今後はこちらを購入していきたいと思います。
↓今回使用した電池と充電器はこちらです。充電器はパナソニックの通常充電器がおすすめです。急速充電タイプは電池のコンディションを考えるとよほど待てない場合を除いておススメしません。
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿